各種検査の概要
MRI検査(GEヘルスケア社製:Optima MR360 1.5T)
-Magnetic Resonance Imaging: 磁気共鳴画像診断-
強力な磁石の中に人体を入れて、FMラジオと同じ程度の周波数の電波をかけると、体内の水分子(人体の60-70%は水分)に含まれる水素原子核から磁気共鳴信号と呼ばれる微弱な信号(電波)が出ます。この信号は組織内の水分子の状態によって変化するため、病変(病気の部分)と正常組織とでは異なった信号を出します。この信号をとらえてコンピュータを用いて人体の断層画像を作成すると、正常組織の中にある病変を描出することができます。また、血液の流れの情報を捕らえることで、造影剤を注射しなくても、血管の画像を撮像することも可能です。
MRIは全身のどの部分の画像も撮ることができますが、特に、脳、脊椎・脊髄、骨、軟部組織(筋肉、脂肪組織など)、骨盤部(子宮や前立腺など)などの診断に有用です。
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CT検査(GEヘルスケア社製:BrightSpeed Elite SD)
-Computed Tomography: コンピュータ断層撮影-
X線を体の周囲から回転させながら照射することにより四方八方から情報をとり、コンピュータを用いて人体の輪切りの画像を作成します。基本的には撮影されるのは輪切りの画像ですが、最近の装置(当院の装置も含む)では、薄い断面で多数の輪切りの画像データを取得できるため、このデータを用いて輪切り以外にも任意の断面の画像をコンピュータにより再構築することができます。3次元的(立体的)な画像を作成することも可能です。
造影剤を使用することで、血管の画像を3次元的に描出することや、より詳細な情報を得ることができます。
X線を使用するため放射線被ばくがありますが、当院ではできる被ばくをできるだけ少なくしつつ診断に十分な良好な画像が得られるよう条件を工夫して検査を行います。
全身どこでも撮影できますが、特に、肺、肝臓・膵臓などを含めた腹部、骨の診断に有用です。
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RI・PET検査(GEヘルスケア社製:Infinia 8 Hawkeye 4)
-Radioisotope: 核医学-
RI検査、PET検査は、臓器や組織の機能に従って集まる性質を持つ物質に僅かな放射線を放出する元素(放射性同位元素)をつけた薬剤を投与(多くは静脈内注射)します。そしてその薬剤が、目標とする臓器や組織に集まったところを撮影します。当院の装置は1台の機械で、一般核医学検査とともにFDG-PET検査にも対応しています。一般核医学検査では、例えば、骨の代謝に関連して集まる性質の薬剤を使用することで骨の代謝の盛んな部位を見つけることができ、癌の骨転移などでは代謝が上昇することが多いため病変を効率よく発見することができます。また、SPECT(single photon emission CT)という方法によりCTのように断層像を撮ることもでき、より詳細に病変の部位や広がりを検索することができます。FDG-PET検査では、ブドウ糖の代謝を反映するFDGという薬剤を用いて、がんの診断に役立つ情報が得られます。CTやMRIのみでは診断の難しい病変や見落としやすい部位のがん病変の診断に有用です。
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