画像診断について
画像診断について
画像診断とは、放射線、磁場・電磁波、超音波などを用いて、体内の状態を画像化して、病変(病気の部位)を見つけて診断する方法です。単純のX線撮影(いわゆるレントゲン)は最も古くからある画像診断法ですが、近年はコンピュータを導入した技術の進歩により、人体の内部を様々な方向から切った様な画像や3次元的(立体的)な画像も撮影できるようになりました。
これらの画像診断法は、主治医の先生の適切な診察に基づいた情報をもとに、それぞれの患者さんの診断に最適と思われる条件で撮影してはじめて有用な情報を得ることができます。また、画像の解釈には、疾患に関する知識だけでなく、それぞれの画像の特徴について幅広い知識が必要となります。
当院では、画像診断の専門医と熟練した放射線技師が、患者さんへの負担を最小限にしつつ、適切な診断ができるように努力していきます。
主な画像検査
仙台総合放射線クリニックでは、MRI(磁気共鳴画像診断)検査、CT(コンピュータ断層撮影)検査、RI(核医学)・PET検査を行います。
MRIは1.5テスラの超伝導磁石を備えた最新の装置(SIGNA Explorer 1.5T, GE Healthcare)を導入し、全身各部位の画像検査を行います。MRIは放射線を使用しないため放射線被曝はありませんが、強力な磁石と電波を使用するため、心臓ペースメーカ、人工内耳、深部脳刺激装置などのある患者さんは検査を受けることはできません。一部の体内金属も危険な場合がありますので、スタッフに相談して下さい。
また、装置がトンネル状で中が若干狭いため、狭いところの苦手な方(閉所恐怖症など)では、検査が困難なことがあります。
CT装置は64列のマルチスライスCT(Revolution Ascend, GE Healthcare)を導入しています。短時間で全身各部位の撮影を行うことができます。それぞれの患者さんの診断目的に合わせて、放射線被曝量を最小限に抑えつつ適切な診断ができるように撮影条件を調整して検査を行います。撮影方法により3次元画像を作成することも可能です。
MRIとCTはともに人体の断層画像を撮影する装置ですが、それぞれ電磁波とX線と異なったものを使用するため、お互いに違った情報を得ることができます。疑われる疾患の部位や種類、診療に必要な情報に応じて、両者を使い分けて検査しますが、病気や治療法などによっては、両方の検査が必要となることも少なくありません。
RI(核医学)・PET検査では、一般核医学検査に加えPET(ポジトロンCT)検査も可能な「PET組み合わせ型SPECT装置(Infinia 8 Hawkeye 4, GE Healthcare)」とPET-CT専用装置(Discovery IQ, GE Healthcare)を導入しています。一般核医学検査では、全身の骨への転移の検索などに役に立つ骨シンチグラフィ、脳梗塞や認知症の診断を支援する脳血流SPECT検査、パーキンソン病やレビー小体型認知症の診断に有用なMIBG心筋シンチやダットスキャンなどの検査を行います。必要に応じて他の核医学検査にも対応します。PET検査ではがんの進行度や再発の有無などの診断に用いられるFDG-PET検査を行います。